「incident(出来事・事象)」と「incidence(発生・発生率)」は発音もスペルも似ているため、混同されやすい言葉です。学術的な文章を書く際にも、「incident」と「incidence」を間違えることがよくあり、意図せず文章の意味を変えてしまうことになります。
そこで、「incident」と「incidence」の意味を紐解き、学術的・技術的な文章での使用例を挙げて両者の違いを解説します。意味を区別して正しい単語を使えるようにしましょう。
「incident」とは、予想される、または予想されない出来事、事象、機会を意味します。ほとんどの場合、トラウマになるような状況や不愉快な状況を指す正式な表現です。
「incidence」とは、ある事象が発生する頻度や時間間隔のことで、言い換えれば、ある事象が発生する割合のことです。
「incident」と「incidence」の違いをお分かりいただけたでしょうか。
今後も、自信を持って英文を書いていただけるよう、混同しがちな単語の違いを解説していきます。
医師が薬を処方する際に使われる単語が「dose」と「dosage」。明確に意味が異なりますが往々にして混同されています。違いを理解して、文章の意に沿う正しい単語を選べるようになりましょう。
On、onto、on to は紛らわしい前置詞の一例です。多くの人が同じように使っていますが、全く同じ意味ではありません。3つの違いと使い分け方をまとめました。
論文の引用箇所、参考文献欄での著者名表記の際に使用される「et al.」。その読み方とあわせて、APA、MLA、シカゴスタイルなどの論文スタイルで、著者何人からどのように使われるのかを紐解きます。
学術英語・アカデミックライティングにおける「And」と「But」の使い方を具体例とともに説明。「Except」と同様の「~以外」という意味合いとなる「But」の用例も紹介します。
混同されがちな「idea」と「concept」という2つの英単語の違いと用法を具体例を挙げながら解説します。ざっくりと言えば、「idea」は大まかな考え、「concept」は分析から生み出される洗練された概念です。