接頭辞「Inter-」と「Intra-」
「Inter-」は複数の場所やグループの「間」にあるものを指すときに使われます。
「Intra-」は同じグループや場所の「内側」で起こっていることを示すのに使われます。。
“I will be traveling intrastate for a few days.”
(これから数日間、州内を旅行する)
と告げた相手に
”Did you mean interstate?”
(州間って言いたかったの?)
と訊き返される、などということは珍しくありません。「inter-」と「intra-」は綴りも発音も似ており、入れ替えても単語として成立することが多いため、ネイティブでも混同してしまうことの多い接頭辞なのです。ここでは、両者の違い、使い方について見ていきます。
「inter-」は、複数の場所やグループの「間」にあるものを指すときに使われます。
Students from all over the district came to our school to participate in the interschool competition.
(学校対抗の競技大会に参加するために、地区全域の生徒たちが私たちの学校に来た。)
ここでの「interschool competition」は、異なる学校(school)の間で(inter-)行われる競技(competition)を意味します。
「intra-」は同じグループや場所の「内側」で起こっていることを示すのに使われます。
My classmates and I won against sixth grade in the intraschool competition.
(私とクラスメートたちは、校内競技で6年生に勝った。)
同じ学校内(intrashcool)の学年間で競技が行われたという意味です。
正確さが求められる学術ライティングやテクニカル・ライティングにおいては、
「inter-」と「intra-」という接頭辞が変わるだけで意味が全く変わってしまいます。
(我々は、新型コロナウイルスが日本の研究者の海外渡航(国を跨いだ移動)にどのような影響を与えたかについての調査を行った。)
2. We conducted a study on the how COVID-19 impacted the intranational movement of researchers in Japan.
(我々は、新型コロナウイルスが日本の研究者の国内での移動にどのような影響を与えたかについての調査を行った。)
一度しっかり覚えておけば、この2つの意味について、もう悩むことはなくなるでしょう。
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